
#13 答えを見つけるまで
この2ヶ月くらい苦しんできた仕事がようやく峠を越した。(気がする。)
つくっているもの、みえているものが物語にきちんとマッチしているか、エンディングまでに、問いが回収されているか、物語の続きをを想像してもらうための導線に途切れはないか、なんども確かめる。
この答え合わせの部分をすごく大事に考えている。
きっと、辻褄があわないほうがよいことも世の中にはたくさんあって、全部が箱におさまっていたらつまらない。
言葉で説明できないことや、理屈で測れないこともあるし、綻びたところ、はみだしたところに宿る魅力があることも知っている。
だけどやっぱりそれも、答えを見つけたあとにしか見えてこないような気がする。
そんなこんなで、ラストスパートって思っていたら、そこからがありえないほど遠く、「これあと3時間くらいでいける!」っていうのが4日間ぐらい続いて、え、なんか時間縮んでない?ってくらい私のスピードは時間に負けっぱなしだった。
競技場に入ってから最後トラック何周するんだよって感じ。マラソンでいうならば。
夜更けのかつ丼
昨夜は、日付が変わる頃に出張帰りの夫がビールとかつ丼を買ってきてくれた。(頼んでないのに!)
さすがに今これ食べちゃうと眠くなるのでは・・・と思ったが(ちなみに仮眠で乗り切った4日目)、目の前でほかほかしてるんだよ、かつ丼が!
もうかんぜんにかつ丼に魂を奪われ、マウスを置いたよね。
そしてビールも注いで。ええ。
時間は正確に縮んだまま朝が来て、やっと終わった・・・。
とりあえずここまで一区切り!
解放感もあるんだかないんだか、とりあえず、シャワーをあびて、朝ごはんを食べてから仕事場に行く。
失われたパン
フレンチトースト。
ソースは、ゆずのマーマレードと白ワインとバターで。
私はあまりフレンチトーストは好きではないので、夫の分だけと思ったが、バターの焦げるにおいがあんまりにも美味しそうだったので、私もパンのうすい端っこでつくって食べた。
するとすごく美味しかった。
パンが失敗作のうえ、いいかんじに古かったからか。
美味しいパンでつくってはいけないのかも。
パン・ペルデュ。失われたパン。その名の通り。
仕事場では、仕上げたものをプリントアウトして、校正にまわすための簡易的な製本作業。
製本はすごく好きな作業。
こんな本があったらなあ、あんな紙でつくれたらなあとか妄想が広がる。
切り貼りの工作は、頭をリセットしてくれるからいい。
お昼前にはお客様がきて、その校正本を渡してしまうと、もう今日はおしまい。
家に帰り、今朝もらったさやえんどうを鞘から出して茹でる。
ちょっとかたいから長めに茹でてね、と言われたのでそうする。
グリーンピース大好きなので、本当にうれしい。
思い出の味
昔、さっちゃん(ルームシェアしていた友達)と一緒にサバティーニで食べた、玉ねぎと生ハムとグリーンピースのパスタを思い出してつくる。
なんとかして同じようにできないかと、当時、さっちゃんと研究してなんども作って食べたもの。
生ハムのかわりにベーコン。
すごくクリーミーなパスタで、生クリームが入ってるんだと思っていたけど、バターだけだったのかもと思い、クリームは入れないで作ってみる。
なんかこれであってる気がする。
ニューオークボの乾燥スパゲティ、茹で時間9分のところを6分ぐらいにして食べるのが最近のお気に入り。
私のアルデンテはこれ。
茹でておいたひよこ豆をこわけにして冷凍したり、トマトソース作ったり、そのひよこ豆とトマトソースでカレーを作ったり、めんつゆを作ったり、大量の青ネギを刻んで冷凍したり、もう勢いでとにかくやっちゃう。今のうち。
やっぱり肉が好き
夜はすき焼き!
すき焼きも、たぶん半年に1回ぐらいしかしない。もっとしないかも。
大好きなんだけど、すき焼き用のお肉を前にすると、ひるんでしまう貧乏性の私。
今日は、ゴルフの景品?商品?を夫の父がおすそわけしてくれたもの。
うれしい。お肉のもらいもの。
お風呂にゆっくり入り、ベッドで塩野七生の「ローマ人の物語」の第1巻を開く。
ここ何ヶ月も、同じところを開いているのに、すぐ眠くなって進まない。
そして今夜もそうだった。
いつ次のページに進めるのだろうか。
Text&Photo: Azusa Hamaguchi
フリーのグラフィックデザイナー。夫と二人暮らし。
お酒が好き。食べ物と暮らしを「妄想」するのが趣味。